バタワース発 寝台列車廃止

前回、ETSに乗ってButterworthまでやって来たが、その最大の目的はここからバンコク行きの寝台列車に乗る事であった。

ただ、嫌な予感はしていた。西海岸線はETSにより電化された為、寝台列車は全て廃止されたと聞いている。但しそれがタイ国鉄にまで及ぶかについてはよく分からない。KTMBのサイトを見るとHat Yai行きやBangkok行きのチケットは既に購入できなくなっているようだ。一方、タイ国鉄のサイトではInternetでのチケット購入は出来ないし、寝台列車(列車番号36番)がマレー時間14時15分にButterworthから発着する時刻表が今も載ってたりするのでどちらが正しいのかよく分からないのだ。

というわけで見切り発車というかダメ元でButterworthまで行って、チケットを購入を試みることにした。

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カウンターには大勢の人が並んでいた。バンコク行きの寝台列車のチケットを買おうとKTMの職員に尋ねると、まず国境のPadang BesarまでKTMコミューターで行って、そこからでないと乗れない、との事。また、タイ国鉄はもうButterworthまで乗り入れていないとの事。やはり予想通りか。とりあえず国境まで(KTMコミューター)とその先(タイ国鉄)の2枚のチケットを入手。タイ国鉄であってもKTMのロゴになっている点に注目。

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カウンターでは日本人女性がトラブっていた。英語がよく出来ない為か、バンコク行きの寝台列車がPadang Besar発になった事が理解出来ないようだった。後ほどさり気無くフォローに入る(笑)。

その後、出発時刻の14時に近づいて来た為、先ほどのホームに降りて、今度は古めかしいKTMコミューターに乗車する。

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かつてKL近郊で走っていた車両のお下がりだろうか。ちょっと懐かしい感じがした。またKTMコミューターがButterworth近辺にもあったとは初めて知った。

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車内の路線図だ。Padang Besar行きは特別列車?の為か表示されていない。何人かの乗客が不安になって駅員さんに訪ねていた。こういう所がマレーシア流だ(笑)。

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列車は古めかしいものの、一応電車なので思ったよりもスピードが速い。新しいETSに対抗心を燃やしているかのようだった。

またPadang Besarまでの区間は電化に伴い、ホームなども全て一新されており、どの駅舎も新しいものばかりであった。

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15時45分頃、ようやく国境の街、Padang Besarに到着。想像以上に何もない街でビックリした。観光で暇つぶしを出来る雰囲気では無い。

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終点なので荷物をすべて持って一旦ホームに降りなければいけない。そしてホーム内に設置してある入管カウンターにてマレーシアの出国審査とタイの入国審査を受ける必要がある。

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まずはマレーシアの出国審査。パスポートがマレーシア滞在中に新しいものに切り替わっていた為か、別室に呼ばれ、古いパスポートにスタンプを押してもらう。

次にタイの入国・出国カードに記入し、タイのカウンターへ。入国審査官からは、出国のスタンプの日付が間違っている旨の指摘を受ける。そんな事あるのかとビックリすると同時にそれは彼らのミスだと主張したのだが、あなたはよく確かめる義務があるとの事。確かに仰る通りだが。。。

仕方なく一旦マレーシア側のカウンターに戻ったのだが、彼らは全員、既にいなくなっていてブースは閉じられていた。ほんの数分前の話なのに(笑)。

タイの入国審査官も呆れていたが、何とか入国を許可してくれた。

この鉄道に備え付けの入管というのが空港の施設と比べると本当に適当な作りとなっており、タイの入国手続きが済んだ後でも、再度マレーシアの出国カウンターに戻って行けたりする構造になってたりするのだ。

また出国カウンターと入国カウンターが兼務されているようで列車の来た方向によって出国→入国の順番を換えるだけの作りとなっていた。

もっとも列車の本数が少ないからこのようにな作りでも問題無いのだろうが、日本人には少々不思議に思われる構造だろう。

ホームに隣接してある休憩所にて、しばし寝台列車(18:40発)の到着を待った。

 

ETS Platinum乗車記

先日、KL Sentralからペナン島のあるButterworthまでKTMのETS(Electric Train Service)を利用したので内容をシェアします。名前から分かるようにこのETSはマレー鉄道の電化の象徴で、ディーゼル駆動の寝台列車を隅に追いやる元凶でもあります(笑)。

まずETSには停車駅の違いに基づきSilver、Gold、Platinumの3種類があります。もちろんPlatinumが最も速く、かつ料金も高くなっております(Butterworthまでの場合、PlatinumはRM79、GoldはRM59)。

チケットはKL Sentral等の窓口で事前に購入しておく事が確実ですが、KTMBのサイトが便利でしょう(その場合、手数料RM2かかります。チケットは印刷しなくてもスクリーンショットだけでOK)。

ETSのホームは通常のKTMコミューターとは違い、Intercity用のホームからの発着となるので注意して下さい。

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車両の様子です。この車両自体まだ新しい為、とってもキレイでした。定刻遅れの午前9時5分で出発進行!

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しばらくすると車内食?を無料で配ってきました。自分はこのような軽食が提供されるのを知らなかったので、売店で買い込んでしまいましたが(笑)。

朝一番の列車だった為か、車内はガラガラ。冷房がガンガンに効いて寒いぐらいです。長袖の衣類でもあったほうがいいでしょう。ちなみに全ての座席下にはコンセントが完備されているのでスマホの充電に最適です(形状はBFタイプ)。

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KL市内は比較的ゆっくり走っていて、最初はとても特急列車とは思えないスピードでした。線路の状態も悪く結構揺れます。Putra駅を通過した辺りから徐々にスピードアップを開始していきます。何というか加速がイイ感じです。これはもはやマレー鉄道とは言えないレベルです(笑)。

Sungai Buloh駅などは複々線化されている為、既存のKTMコミューターが通過の妨げになる事はありません。

次の停車駅であるIPOHまではかなりの距離があってヒマな為、車内を軽く見て回ることにしました。

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まずETSの路線図と車内案内です。既に南のGemasから北端のPadang Besarまでの全ての区間がETSにより電化されたのが分かります。

次に車内案内ですがA〜Fまでの6両編成となっているようです。まずは食堂車へGO!

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ナシレマとコーヒーぐらいしか売っていませんが、車内販売を行っているのは嬉しいところです。

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トイレも比較的綺麗です。ハンドシャワーがあるのがありがたいですね。その他、マレーシアらしい設備としてはムスリムの為のお祈り部屋が設置してある事です。お清めの為の水道もあります。このように移動中であってもお祈りできる環境が完備されている事から、マレーシア人がいかに信心深い人々であるかが良く分かります。

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車内には液晶ディスプレイがあり、時速90km以上になるとスピードが表示されます。何キロまで加速できるかチラチラ見ておりましたが、今回は最高で140kmぐらいまで出たようです。

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Kuala LumpurからIPOHまでは直通運転。あまりにノンストップ過ぎて途中で寝落ちしてしまいました。

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11時20分、IPOH到着。さすがにPerak州の首都。豪華な駅舎です。他の駅とは品格が違いますね。

そしてIPOHからしばらく電車に揺られ続けること1時間半。

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定刻より15分遅れ、12時50分にようやく終点であるButterworthに到着しました。KLから約3時間50分の旅。さすがにこれだけ長く乗ってると電車も飽きてしまいます(笑)。快適に旅ができるのはIPOHぐらいまででしょうか。

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ただ、ここまで来るとペナン島はもう目と鼻の先。海の近くまで来たんだなぁという感じです。

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私が寝台列車に乗り、一晩かけて初めてButterworthまで行ったのが2011年でした。あれから駅舎はすっかり新しくなり複々線化された為、全くの別の駅に到着したかのようです。

以前はKL Sentral〜Butterworth、Butterworth〜Bangkokと寝台列車を乗り継いで行けたらしいのですが、現在はETSによる電化で西海岸線の寝台列車は全て廃止となってしまった為、バンコク行きの寝台列車に乗るには国境のPadang Besarまで電車で行き、そこからタイ国鉄に乗り換えなければならなくなりました。

深夜特急(小説)に憧れてマレー鉄道の寝台列車に乗られた方は大勢いらっしゃると思いますが、マレーシア内ではもはやその風景は無いと思うと少々寂しい気がします。ただしタイ国内の寝台列車に関してはまだまだ健在なので、別記事にて書く予定です。